美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第8話 ブルーベリージャムのかき氷 )
那珂川の鮎を堪能すると、すっかり満腹に。
けれども、お楽しみはまだ終わりません。
今回のツアーの企画からガイドまで、一人で何役もこなしている
大越さんから、旅の始めに
「ブルーベリージャムのかき氷、これがホントにうまいんですよ」
と聞かされてから、それは一体どんなものなんだろうと
想像を逞しうしていたので、どんなにお腹いっぱいでも食べなくては!
バスがブルーベリー畑のある
「かぐや姫の里 竹原」に到着すると、
町の方々が出迎えてくれました。
まずは、ブルーベリー摘みから始めます。

「食べながらパックに詰めてお土産にしてくださいね」
手渡されたパックを片手に、広い畑を木から木へ、
摘んだり食べたり。
「この木の方が甘いよ」
と誰かがいえば、どれどれとみんなで寄ってたかって味見が
始まります。そんな調子で、いつしかパックはいっぱいに。
摘み終わった人から、すぐそばの「竹の家」でのんびり休憩。
「竹の家」とは、古民家を改築したレストハウスで
この地域の資源である竹を使って作られており、
農産物の販売などもしていました、
ここで、ブルーベリージャムのかき氷をいただきます。
ジャムが程良い甘さでさっぱりしているので、
思いがけずかき氷に合います。
氷もきめが細かく、実に逸品。
かけるものを工夫すれば、かき氷ももっとおいしさの幅が広がるのかもしれません。


町の方々に盛大にもてなしていただいて、いよいよ旅も終わりです。
茂木町には、おいしいものや美しい里山の風景だけでなく、
地元にあるものを活かして、もっと地域を良くしようとする人々の
心意気や力強さがあって、訪れた人を元気づけてくれるパワーがありました。
日本各地には、このように地に足のついた人々の力があって、
それが、地域や日本全体を支える底力になっているのでしょう。
人口減少や経済の停滞など、日本の将来を危ぶむ声が日に日に増している
ように思いますが、各地にある力をもっと大きくして活路を見い出していきたいものです。
茂木町で見たような地域の底力を、もっと発見していきたいと
改めて考えさせられた旅でした。
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美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第7話 那珂川で鮎を食べる)
野菜をたんと買って、堆肥づくりを見学し、
打ちたての蕎麦や地元野菜に舌鼓を打ち、棚田を見学して、
茂木町ツアーも終わりに近づいてきましたが、
まだ大きな楽しみがあります。
清流、中川の鮎を食べなくては。
那珂川は、栃木県から茨城県を流れて太平洋に注ぐ川で、
鮎だけでなく、鮭が遡上することでも知られる関東随一の清流です。
川には「やな」という鮎を獲る仕掛けがあり、
ここに人が大勢集まっていました。

試しに靴をぬいで川に足を入れてみると、
どっと冷たい川の水が押し寄せてきました。
流れの勢いに足をふんばり、両岸の木々の緑をながめ、
蝉の声を聞いていると、暑さも吹き飛んでいきます。
川からあがると、待望の鮎の塩焼きです。
ビールを飲みながら食べる鮎の塩焼き。
昔懐かしい感じのお座敷からは那珂川が見渡せて、開放感いっぱい。
少し、子供のころの夏休みを思い出しました。
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美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第6話 棚田をわたる風)
滋味豊かなお昼ご飯を堪能した後は「石畑の棚田」へ。
実際に棚田を見るのは初めてです。
山あいに現れた棚田は、青々とした稲を囲って
段々と山の上部に連なっていました。


この棚田は、日本の棚田百選に認定されていますが、
農家の後継者不足などにより耕作放棄地が増えていたため、
地域の農家が集まって保存協議会を作り、保存活動を始めたそうです。
現在は「棚田オーナー制度」も行っており、
都会の人々に農業体験をしてもらうことで、棚田保全や地域活性化を
実現しようと、取り組みを進めているようです。
毎年60名ぐらいのオーナーがいて、田植えや草刈りなどの
農業体験の他、ホタルの観賞会などを楽しむこともできるそうです。
「ここでの体験を通して、農業の大変さやお米の大切さを
お子さんにわかってもらえるのがうれしい。」
と保存協議会の方は話してくださいました。
ツアー一行は思い思いに畦道を歩き、田んぼのまわりを散策します。
時折、稲穂をゆらして風が吹いてきます。
ほんのり稲のいい香りがして、おもいきり吸い込むと
実に気持ちがいいものです。
田んぼを取り囲む木々の緑も色が深く、これぞ日本の風景。
ここで収穫されるお米は、道の駅もてぎなどで
購入することもできます。
「道の駅もてぎ」のサイトはこちら⇒道の駅もてぎ
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美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第5話 打ちたての蕎麦を食らう!)
午前中の充実した行程の後は、待望のお昼ご飯。
「そばの里まぎの」という農家レストランで、打ちたての蕎麦を
美土里野菜のてんぷらとともに味わいました。

蕎麦も、もちろん茂木産。
自家製粉の石臼挽きの蕎麦粉は、蕎麦の風味がしっかりとしていて、
新鮮で元気な美土里野菜は、揚げられてもなお勢いがあります。
そしてビールを一杯。
バスツアーで良いのは、お酒が飲めることですね。
自分で運転していくとこうはいきません。
カリッと揚がったつる菜や、肉厚でプリッとした椎茸のてんぷらに、
風味豊かな蕎麦とビール。
さらに、今回町の魅力を多いに紹介してくださった商工観光課の方が
ツアー一行のために朝から収穫してきてくださった枝豆もふるまわれました。
ここでは、蕎麦打ち体験教室も開催されているようで、
食べるだけではなく、作る楽しみもあります。
「そばの里まぎの」の詳しい情報はこちら⇒そばの里まぎの
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美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第4話 「人と環境にやさしいまちづくり」に挑む人々)
茂木町の有機物リサイクルセンター「美土里館」は、
廃棄物として扱われてきた家畜排せつ物・落ち葉・間伐材・生ゴミ
などを資源として集め、良質な堆肥を作り、
町の主な産業である農業の基盤となる農地(土づくり)に還元しています。
それが、おいしくて安全な農産物作りを可能にし、産業や人の活性化、
ひいては継続的な地域の発展を実現していく。
とても優れたしくみだと思います。
このしくみは、不用物のリサイクルやおいしくて安全な農産物作りを
実現するだけではありません。
酪農家の家畜排せつ物や農家の籾殻処理の費用や労力の軽減、
落ち葉や間伐材など、里山を荒らす原因であった不用物の有効利用、
家庭生ゴミの焼却費削減や焼却中止による環境保全、
安全でおいしい地元農産物による学校給食の質向上など、
多くの効果をもたらしているようです。
茂木町役場・土づくり推進室の矢野さんは言いました。
「この取り組みを学ぶために各地から大勢の方が視察に来られます。
けれども、ここでやったことをそのまま別の場所でやろうとしても難しいでしょう。
地域には様々な人がいて、それぞれ考え方が異なるので、それをまとめるのが
大変なんです。」
たしかに、こんなに良いことづくめであるなら、
もっと全国各地に広がっているはず。
そうならないのは、この取り組みを実現するのが
簡単ではないということなのでしょう。
それを実現し、町を元気にしている茂木町の人々。
町にはおだやかな里山風景が広がっていますが、この町を支える人々には
地に足のついた確かな底力があるのでしょうか。
参考文献:「美しい土の里から」 (栃木県茂木町発行)
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美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第3話 美土里野菜は、なぜおいしい?)
「美土里たい肥」が作られている
茂木町有機物リサイクルセンター「美土里館」は、
静かな山あいにありました。
バスを降りて施設の中に入ると、
ほんのりすっぱい発酵臭がしてきます。
「発酵」というのは、思えば不思議な現象です。
醤油・味噌をはじめとする調味料、日本酒やビールなどのお酒、
漬物やチーズなどの発酵食品は、口にしない日がないほど
普段の生活と密接な関わりがありますが、
堆肥作りと発酵には、どのような関わりがあるのでしょうか。
施設は、かなり大がかりです。
まず向かった場所には、落ち葉が山のように積んでありました。
案内してくれるのは、茂木町役場・土づくり推進室の矢野さんです。
「落ち葉には、堆肥を作る上で必要な発酵菌がたくさん付いているんですよ」

同じ場所には、間伐材を粉砕したおが粉というものも大量にありました。
これらの落ち葉・おが粉や籾殻を、牛糞や家庭の生ゴミと混ぜ合わせて、
約3か月間かけて攪拌と熟成を繰り返し完熟させた後、
乾燥させ堆肥を作り上げていくそうです。

「完熟」。まるで果物みたいです。
なぜ堆肥に発酵が必要なのか。
充分熟成していない落ち葉・籾殻などを土中に入れると
作物の根に有害な物質が発生して障害を与える可能性があるので、
あらかじめ作物の育成に有害な物質を微生物によって分解しておく必要があり、
また、発酵熱によって雑菌や雑草の種を死滅させることができるからだそうです。
微生物は、目に見えないのに実に偉大な働きをしてくれるものです。
できあがった堆肥はさらさらとして臭いがなく、
触ると気持ちの良いものでした。

成分はミネラルが豊富で土壌改良効果が高く、
使用した農家からは「根の張りが良くなった」「収量・新室の
改良」「食味の向上」などの効果が出ているというアンケー
ト結果が得られているそうです。
参考文献:「美しい土の里から」 (栃木県茂木町発行)
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美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第2話 美土里野菜を買いに行く)
朝8:00にバスで新宿を出発して、一路
栃木県茂木町へ。
車中はガイド役の大越さんの巧みな話術で、
あちらこちらに笑いがおこります。
まずは、「道の駅もてぎ」にある野菜直売所に向かいます。
ここにある野菜は全て茂木産のもので、
生産農家が毎朝収穫して道の駅に搬入し、売れ残ったものは
夕方引き取りにくるという仕組みになっているそうです。
売上情報は、携帯電話などで生産者にほぼリアルタイムで知らされるので、
商品補充なども即座に行われるようです。
直売所の入口には、ゴロゴロと大きなスイカが並んでいました。
値段も900円、1,000円とスイカまるごとにしては
ずいぶんお手頃。
やっぱり夏はスイカですね。けれども重いこと。
スイカを諦めて直売所に入っていくと、賑わっています。
カボチャにきゅうりにトマト、とうもろこし、みょうが、
枝豆、まくわうり、ししとう、甘とうがらし・・・
どの野菜も太陽の光をたくさん受けて元気に育った
はちきれんばかりの活きの良さ。
ここで販売される野菜は全て、農薬の種類や使用時期などが
基準をクリアした安全なものだそうです。
よく見ると「美土里たい肥」というシールが貼ってあります。
これは、「地元農家が美土里たい肥を一定以上使用し、減農薬や減化学肥料の
目標値をクリアしている」ということを認定するマークで、
町では、この美土里野菜をブランド化しようとしているそうです。
こんなにも活きの良い野菜作りに一役買っている「美土里たい肥」。
どのように作られているのか、ガゼン興味がわいてきました。
※美土里野菜のことはこちらから⇒茂木野菜のおいしい秘密
(前へ)第1話茂木町はどこにある? ⇔ (次へ)第3話美土里野菜を買いに行く
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美しい土の里が育む「うまいもの」紀行(第1話 茂木町はどこにある?)
「まるごと茂木 日帰りお楽しみバスツアー」
という旅のパンフレットが、夏の暑い盛りに送られてきました。
「栃木県茂木町に、昔なつかしい農の風景を見に行きませんか!
生産農家とふれあつてみませんか!」とあります。
栃木県茂木町。ほぼ馴染みのない地域です。
地図を見ると、茨城県との県境にある小さな町のようです。
ツアーの内容をよく見ると、茂木町有機物リサイクルセンター「美土里館」を
見学して茂木産野菜の生産・管理体制を学ぶことができ、
朝採れの新鮮野菜を買うこともできるよう。
他には、棚田の見学やブルーベリー摘みもあります。
栃木県もバスツアーも、本当に縁遠いのですが、
『茂木町有機物リサイクルセンター「美土里館」で作られる
「美土里たい肥」の製造工程に、茂木町が優れた食と農を
推進し得るヒントが隠されています。』
という謳い文句に惹かれて行ってみることにしました。
「優れた食と農」。
食料自給率が40%という低い水準にあり、
新規就農者数も減少する中、注目の高まるキーワードです。
さて、どんな旅が待っているのでしょう。
※ツアー事務局のご案内はこちら
美土里野菜産地見学実行委員会事務局 (TEL:03-5303-5021)
次回ツアーのご案内はこちらです⇒ 【最新版】茂木町バスツアー10月.pdf
第2話⇒美土里野菜を買いに行く
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